赤血球沈降速度 (ESR)
ESR(赤血球沈降速度)は、体内の炎症レベルを推定する簡単な血液検査です。
ESRはリウマチ学でよく使われる検査です。人の全体的な炎症レベルを把握するスクリーニング検査としてよく使用されます。
ESRは、さまざまな炎症性疾患をスクリーニングするための第一歩として使用できます。ESRは通常、以下のリウマチ性疾患のいずれかの徴候や症状がある人に指示されます:
- 関節リウマチ
- 強直性脊椎炎
- リウマチ性多発筋痛
- 乾癬性関節炎
- 全身性硬化症
- 巨細胞性動脈炎
- 多発血管炎を伴う肉芽腫症
- 顕微鏡性多発血管炎
- 多発血管炎を伴う好酸球性肉芽腫症
- ベーチェット病
- 高安動脈炎
- 反応性関節炎
- 腸管性関節炎
- レイノー現象
体内の炎症が疑われる場合は、ESR検査を指示します。ESRの上昇は、体内の炎症が増加していることを示していますが、炎症の原因については何もわかりません。ESR検査は、リウマチ性疾患だけでなく、多くの病態で上昇する可能性があります。
このテストの背後にある科学
炎症
炎症という言葉は、火をつけることを意味するラテン語のインフラマーレに由来します。炎症を起こした組織は、腫れ、熱く、痛みを伴い、赤くなることがあります。
多くの病状や病気は炎症を引き起こす可能性があります。いくつか例を挙げます。
- 感染症
- 痛風の尿酸結晶
- 関節リウマチなどの自己免疫疾患は、関節に炎症を引き起こす可能性があります。
ESR が実施される理由
体内に炎症があると、この炎症の証拠が血液中に見られます。ESRは、体内の炎症レベルを推定するために使用できる検査の一種です。炎症が体内に存在する理由は示されていません。
ESRの結果
ESR の結果は、以下の理由で考慮すべき重要な点です。
- リウマチ性疾患を含むさまざまな炎症状態のスクリーニングに使用できます。
- 診断が下された後、たとえばフレア発生時などの人の状態を監視するために使用できます
- 治療に対する人の反応を監視するために使用できます
ESRの最適な使用法は、炎症を経時的に追跡することです。
ESRレベルは、さまざまな理由で上下する可能性があります。このため、ESRテストの結果が個人の症状と「一致」していることを確認することが重要です。
たとえば、リウマチ性多発筋痛(PMR)の人は、診断時にESRが上昇している可能性があります。治療開始後、ESRが低下する可能性があります。ESRが再び上昇する場合は、病気の再発が原因であるか、尿路感染症などの体内の感染症が原因である可能性があります。そのため、ESRレベルが変化した場合は、その人の全体的な健康状態を調べて、適切な治療法の決定が下せるようにすることが重要です。