抗二本鎖DNA (抗dsDNA)

抗dsDNA(抗二本鎖DNA)抗体検査は、二本鎖DNAに対する抗体を探す血液検査です。

抗dsDNA抗体検査は、他の自己免疫疾患には抗dsDNA抗体が含まれていないため、全身性エリテマトーデス(SLE)に対する非常に特異的な検査です。

抗dsDNA抗体検査が強く陽性であれば、SLE にかかっている可能性が非常に高くなります。

この検査が陰性であれば、必ずしもSLE を除外するわけではありません。SLE 患者の約30〜50%が抗dsDNA抗体検査が陰性です。

このテストの背後にある科学

抗体

抗dsDNA抗体は自己抗体の一種です。つまり、これらは免疫系によって産生される抗体であり、体自身の組織でできているものを標的にしているということです。

DNA

抗dsDNAは、染色体を構成する基本的な構成要素であるDNA(デオキシリボ核酸)を攻撃します。私たちの染色体には遺伝子が含まれており、体の機能に不可欠なすべてのタンパク質を作るための指示がコードされています。

抗dsDNA検査が実施される理由

抗dsDNA検査は通常、ANA(抗核抗体)検査と呼ばれる別の検査の後に行われます。ANA検査は自己免疫疾患のスクリーニング検査ですが、SLE に特有のものではありません。ANA検査が陽性でSLE が疑われる場合は、診断の確定に役立つ抗dsDNA検査が指示されます。

抗dsDNA検査結果

抗dsDNA検査の結果は、以下の理由で考慮することが重要です。

  • SLE の診断を確定するのに役立ちます
  • 抗dsDNA抗体のレベルが変動する可能性があるため、SLE 患者の疾患活動を監視するために使用できます。抗dsDNAレベルが高い場合、疾患が活発であるか、現在または差し迫っている疾患の再発がある可能性があります。抗dsDNAレベルが低い場合は、疾患が「静か」であるか、活動性が低い可能性があります。